最近では、故人が生前にプロデュースするなど個性的なスタイルの葬儀が増えていますが、「自然葬」を選ぶ方も増加傾向にあるようです。
「自然葬」とは、「遺骨を自然に還す」という考え方から生まれた方法で、細かく粉末状に砕いた遺骨を自然の中にまく「散骨」というのが、一般的な「自然葬」のスタイルになります。
「自然葬」という言葉は、1991年「葬送の自由をすすめる会」によって作り出された造語です。戦後、「散骨」は行われていませんでした。そんな矢先に同会が「節度あるやり方を守れば、散骨は違法にならない」と主張し、当時の法務省や厚生省も「違法にはならない」という見解を示し、「自然葬」が確立していきました。
代表的な「自然葬」に、「海洋葬」と「樹木葬」があります。「海洋葬」は、海に散骨する方法ですが、いくつかの決まりを守ることになっています。遺骨は、2mm以下のパウダー状にすることや、漁場や釣り場を避けた陸地から5km以上離れた海上で行うことなどです。遺骨のパウダー化は、遺族が行います。
故人の愛用品の文鎮や、ゴルフクラブなど、硬いもので粉骨していくのです。粉骨することに抵抗があった人も、実際にやってみると、粉骨している間、故人をゆっくり偲ぶことができて良かったという感想を持つのだとか。
「樹木葬」は散骨とは違い、墓石の代わりに樹木を植え、その下に遺骨をそのまま埋めるというやり方になります。「樹木葬」は「自然葬」の中でも、今までのお墓に納骨して供養するというやり方に似ているかもしれません。
墓石が樹木に変わっただけではありますが、遺骨を骨壷に収めることなく埋めますので、いずれ遺骨は自然に還るはずです。